先日ドイツ産のクラフトジン【フェルディナンズ・ザール・ドライジン】の発売4周年を記念したイベントがドイツで行われました。
こちらのイベントに現地の関係者の皆様、そして日本での輸入業者である株式会社田地商店様、株式会社信濃屋食品様のご厚意でご招待いただき参加させていただきました。
このイベントの内容を皆様に写真と共にご紹介したいと思います。
長文になりますが、宜しければご拝読くださいませ。
まずは簡単に【フェルディナンズ・ブランド】の概要のおさらいから。
こちらはドイツ・ザール地方で代々続くアバディス蒸留所と、著名なワイン生産者であるゲルツ・ツィリケン醸造所、そしてザールブリュッケンにある酒類販売業者のキャプレット&モンターニュ社の三者で始めた共同ビジネス。
2013年にリリースした【フェルディナンズ・ザール・ドライジン】を始め、ゴールドキャップ、クインス、66.6、各種ビターズ、ベルモット、リースリング・リキュール、コーディアルなどの製品を次々に発売。
発売以来様々なアワードを受賞し、欧州を中心にマスタークラスやワークショップを次々に開催、現在はアジアやアメリカにも進出し、世界中を席巻する非常に勢いのあるブランドです。
2014年にパリのお酒屋さんで出逢って以来、その味わいの奥深さと素晴らしさに魅かれ大好きになったフェルディナンズ。
カクテルブックにレシピを掲載いただいたり。
蒸留所へ見学にお邪魔させていただいたり→その際のブログがこちら
試飲会&ミニセミナーを当店で行わせていただいたり。
おすすめしたお客様方も次々にファンになってくださり、日本での発売が開始された時にはシリーズすべてをご自宅用でご購入された方もいらしたほど。
カクテルバー・ネマニャにとって特別な思い入れがある大好きなブランドです。
そんなフェルディンナンズの記念すべきイベントに参加できるなんて、とても光栄で、また嬉しい限り。
とても楽しみにしながら日々を過ごして来ました。
イベントは8月27日、28日の2日間。
27日の朝フランクフルト空港へ到着し、電車でザール地方に向かいました。
約2時間ほどでザールブリュッケン駅に到着。
ここでREというローカル電車に乗り換えます。
車内でご機嫌な店主。
こちらがゲルツ・ツィリケン醸造所の最寄り駅になります。
駅を出るとすぐザール川が見え、対岸に教会や町並み、ザールブルク城が見えました。
待ち合わせの場所でもあった醸造所へ歩いて向かっている最中にフェルディナンズの担当者兼ブランド・アンバサダーでもあるキャプレット&モンターニュ社のデニスさんとバッタリ遭遇。
そのままお車で拾っていただき、醸造所へ向かいました。
小さなお子様や赤ちゃん、ペットのワンちゃん連れの方も多く見受けられ、アットホームな感じの試飲会でした
こちらはザール・ドライジンに添加されてるシュペトレーゼや、ゴールドキャップに添加されているアウスレーゼを試飲できるコーナー。
このワインが上品な甘さでとても美味しく、ワインが得意ではない私もあまりの美味しさにお替わりをいただいてしまったほど。
本当に素晴らしい味わいでした。
ザール・ドライジンの美味しさの秘密を垣間見た気がしました。
建物屋上のルーフバルコニーには簡易のフェルディナンズ・バーが。
店主もカクテルをいただき更にご機嫌に。
皆様カクテルを片手に談笑されていました。
今回のイベントにはフェルディナンズを取り扱っていらっしゃる各国のバイヤーさんやインポーターさんが参加されていらっしゃいました。
ご参加の皆様が集まったところで建物の地下にある貯蔵庫を見学させていただきました。
見学後はご用意いただいた宿泊ホテルまでお車で送っていただきました。
蒸留所から少し離れた場所にあった素敵なリゾートホテル。
蒸留所のマスターディスティラーであるアンドレアスさんと、ゲルツ・ツィリケン醸造所のドロテーさん、そしてデニスさんが「一緒に何かやろう!」と初めて話し合ったのがこちらのホテルだとか。
その際、フェルディナンズの構想が生まれたそうです。
そのためか、ホテルのロビーの一角にフェルディナンズが飾られた棚があり、貴重なサンプルボトルが置かれていました。
屋外に設置されたテーブルで、ワインと共にドイツの伝統料理をいただきました。
各国から集まった方々と一緒のテーブル。
英語があまり得意でない我々にもわかりやすいように、皆さんゆっくりお話ししてくださり、とても楽しい夕食でした。
食後はデニスさん自らフェルディナンズを使用したカクテルを振る舞ってくださいました。
こちらその名も「ソムリエ・ジントニック」。
ザール・ドライジンにアウスレーゼを加えた何とも贅沢な1杯です。
とても美味しくいただきました。
楽しい宴は深夜まで続きました。
翌日は蒸留所見学や収穫体験など盛り沢山な1日でした。
ホテルで朝食をいただいてからお迎えに来てくださった車に分乗しアバディス蒸留所へ。
ザール地方にある小さな村ヴィンへリンゲンにある蒸留所です。
こちらは蒸留所の目の前にあるバス停。
私は一度お邪魔したことがありますが、店主は初訪問。
念願叶い若干緊張気味です(笑)
建物の2階にある蒸留室へ。
蒸留システムの説明をされるアンドレアスさん。
何を造られても毎回美味しいという驚異的な方。
私は勝手に「天才蒸留家」と呼んで尊敬しております!
ボタニカルの大部分はベーススピリッツに浸漬。
ボタニカルバスケットにはラヴェンダー、ローズ、レモンピールなどをセット。
アンドレアスさん曰く「フレッシュなボタニカルはバスケットにセットする。」との事です。
バスケットを内部にセットし蒸留開始。
カール社特注の完全自動制御式の蒸留器。
壁面に設置されたパネルの蒸留スタートボタンを、光栄にもアンドレアスさんにご指名いただき押させていただきました!
とっても嬉しかったです!大興奮!
蒸留室内には使用ボタニカルのサンプルや各製品が置かれています。
こちらは私が今一番欲しい製品。
マグナムを遥かに超える15リットルボトルです。
横に置かれたゴールドキャップが通常の500mlボトル。
その大きさがよくわかりますよね。
アバディス蒸留所で造られているウイスキー「スリーランド」。
この地域はドイツ、フランス、ルクセンブルクの3国の国境に近いため、この名をつけたとのこと。モーゼルワイン樽で熟成されたウイスキーです。
こちらはリースリングリキュールとコーディアル。
どちらも香り高く、葡萄の風味が豊かでとても美味しい製品です。
蒸留体験の後は、車で葡萄畑へ。
こちらでコーディアルの原料である葡萄の収穫体験をさせていただきました。
楽しくて夢中になりました。
こんな感じで大量に収穫。
収穫体験の後はヴィンへリンゲンの村が一望できる小高い丘の上にある果樹園に。
こちらにはボタニカルに使用されているヴィンヤード・ピーチが植えられています。
すももくらいのサイズの小ぶりなピーチです。
中に入っているゴムボールを膨らませて果汁を絞ります。
搾りたての葡萄ジュース。
酸味が強いタイプですが、香り豊かで美味しかったです。
ランチは蒸留所の近くにある果樹園で。
全員で歩いて移動しました。
こちらの果樹園にはボタニカルに使用されている林檎(ルビネットなど数種類が植えられているとの事)、そしてザール・クインスの原料である西洋カリンが植えられています。
こちらがクインス。
私が以前お邪魔した時は800本のクインスの樹が植えられていると仰っていましたが、マーケットの拡大につれ、周辺の土地を購入され果樹園を拡大中とのこと。
クインスの新しい果樹が植えられていました。
まだ小さな木ですが既に実をつけていました。
果樹園の中にテーブルを設置し、ドイツ式ランチ。
大きなハムやチーズをその場でスライスしていただき、ドイツパン、もぎたての野菜や自家製のタルタルソースなどと一緒にいただきました。
その日の朝に絞ったというクインス・ジュースも一緒に。
このクインス・ジュースが絶品!
原料の良さがそのまま製品の質の良さに繋がっていることが納得の味わいでした。
最高のおもてなしに会話も楽しく弾みました。
ランチ後、蒸留所に戻る途中で新しく設置された貯蔵庫も見学。
本格的な貯蔵庫はシュヴァルツヴァルトにあるそうですが、こちらでは実験的に樽を寝かせているとのこと。
暑い夏でも風通しが良く、冬は雪に埋まるそうで、その温度差が樽に様々な影響を与えるそうです。
蒸留所に戻り、蒸留したての記念ボトル用のジンを試飲。
この時点でアルコール度数45.5度でした。
スペシャル・エディションとのことで添加するワインも特別なものになるそうです。
リリースは来年とのこと。
どのようなボトルに仕上がってくるのかとても楽しみですね!
様々な製品の試飲も。
こちらは新ブランド「ボンプラント」シリーズ。
生産国や年数の異なる様々なラムを熟成し、製品化されています。
ラムにリースリングを添加した「ラム&グレープ」リキュール。
香り高く上品な甘さでとても美味しかったです。
バックラベルの美しさも秀逸です。
リー―スリングリキュールとコーディアル。
上品な葡萄の甘みが絶品です。
コーディアルもそのまま飲んでも美味しく、幸せな気分になる味わいです。
インポーターやバイヤーの皆様も真剣な表情で試飲中。
2日目の宿泊はザールブリュッケンのホテルをご用意してくださったとのこと。
蒸留所を後にし、ホテルで荷物をピックアップ。
数台に分乗し全員でザールブリュッケンに移動しました。
車で40分の旅。
我々はデニスさんの車に乗せていただいたので、道中はフェルディナンズのあれこれをお伺いしながら楽しいひと時でした。
ホテルに行く前に立ち寄っていただいた「ワインファクトリー」さん。
キャプレット&モンターニュ社のショップになります。
気になる製品をあれこれ購入させていただきました。
ホテルに到着し少し休憩した後、再度ロビーで集合。
建設中のキャプレット&モンターニュ社の新オフィス見学に行きました。
シャンパンをいただきながらの見学。
新オフィスにはワークショップやトレーニング用のBAR、試飲会やイベントなどを行うための多目的ホールも併設されるとのこと。
オープンが楽しみですね!
ディナーは近くのレストランで。
全員で歩いて移動しました。
様々な製品が展示されていました。
ディナーの前にデニスさんからカクテルプロモーションとクリスマス用のパッケージ商品のご説明がありました。
ドイツの著名なミクソロジストさんがフェルディナンズとワインを使用して作られた様々なカクテルのご紹介。
現在1冊の本にまとめられているそうです。
この本をきっかけにワインを扱うソムリエさんでも簡単にメイキングできるカクテルをご紹介し、レストラン等でアペリティフとして利用して欲しいとのこと。
バーテンダーとソムリエの双方の勉強や教育に繋がればとのことでした。
昨年は予想以上の受注で出荷が大変だったとのこと。
今年は早めに受注し万全の態勢で臨まれるそうです。
ディナーはモーゼルワインとのペアリング。
一皿につきワイン2種を合わせていただきました。
次から次に抜栓される極上ワイン。
どれもこれも美味しくいただきましたが、やはりアウスレーゼは格別の美味しさでした。
イタリアや英国、フランスからいらしたバイヤーさんやインポーターの皆様とご一緒のテーブル。
お酒のお話を始め、様々なことをお伺いしながらの楽しいディナー。
皆様日本のマーケットにも興味津々で、国産ジンの情報やジャパニーズウイスキーの情報などもよくご存じでした。
色々お伺いし勉強になったと同時に、自分の語学力の無さを痛感しました。
もっと勉強して皆様とスムーズにコミュニケーションが取れるようになりたいです。
楽しい宴は深夜遅くまで続きました。
ホテルまで徒歩で帰還。夜風が心地よい夜でした。
翌朝はホテルのレストランで遅めの朝食をいただき、その後自由解散。
お世話になった皆様にご挨拶しホテルを後にしました。
本当に楽しくまた大変勉強になった2日間でした!
そしてこちらはお土産に頂戴した貴重なフェルディナンズ・グッズの数々。
メジャーカップ、バースプーン、グラス、ウッドボックスなど。
デニスさんにいただいたクインスの形を模したカップとストローのセット。
こちらはデニスさんが認めたBARにしか贈っていないとのことで、「世界で10軒しかなく、アジアでは君のところ1軒だけだよ。」とのこと。
とても嬉しく光栄です!
デニスさん、ありがとうございます!大切に使用させていただきます!
どれもこれも貴重な経験で、想い出深く、我々にとって素敵な宝物になりました。
そして大好きなフェルディナンズがより身近に感じられるようになりました。
素晴らしいイベントに参加させていただけたことをとても光栄に誇りに思います。
今回このような素晴らしい機会を与えてくださいました、現地の関係者の皆様、大変お世話になりましたアンドレアスさん、デニスさん、そして株式会社田地商店様、株式会社信濃屋食品の皆様に心より御礼申し上げます。
これからもお一人でも多くの方にフェルディナンズの素晴らしさを、その世界観をお伝えできるよう精進してまいりたいと思います。
本当にありがとうございました!
Cocktail Bar Nemanja 北條智之・久美子
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