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2018/03/30

横浜公園


気がつけば3月も間もなく終わり。
横浜公園もすっかり春気分。
毎年恒例のチューリップが今年も綺麗に咲いています。





横浜DeNAベイスターズも本日から開幕戦。本拠地とあって盛り上がりそうですね。
ネマニャのお客様も今日は大勢スタジアムにお見えになるそうです。
店主と私は野球音痴なので、全く詳しくないのですが、お客様方のお話を聞いていると俄かファンに毎年なります(笑)
今年も頑張って欲しいですね!



横浜公園からは徒歩30秒のネマニャ。
春の間は事務仕事や仕込みの合間によく散歩に出かけます。



束の間のリラックスタイムです。


2018/03/29

第三回・セルビア料理を楽しむ会


3月25日(日)と26日(月)にカクテルバー・ネマニャで「第3回・セルビア料理を楽しむ会」を開催させていただきました。


当店で行う周年やお酒のイベント、お客様との集まりなどで様々なお料理に加えてセルビア料理をご用意することもあるのですが、こちらのイベントは完全にセルビア料理だけを楽しむ会になっております。

一人でお料理とドリンクのサービスを行うため、カウンター7席のみの完全ご予約制。
ありがたいことに今回も両日ともご予約で満席となりました。

当日のメニューはこちらです。


【Jelovnik メニュー】

Meze メゼ(セルビアの前菜盛り合わせ~セルビア産サラミ、セルビア産チーズなど~)
Pogača ポガチャ (セルビアのチーズパン)
Bela Pileća Čorba ベラ・ピレツァ・チョルバ (チキンのクリームスープ)
Mimoza Salata ミモザ・サラタ(卵とツナ、野菜のサラダ)
Riblja Jela リブリャ・イェラ(魚料理・当日の仕入れ次第のメニュー)
Punjene Tikvice プニェネ・チクヴィツェ (ズッキーニの肉詰め)
Plazma Semifredo プラズマ・セミフレッド (プラズマのアイスケーキ)
Srpski Čaj スルプスキ・チャイ(セルビアのお茶と小菓子)

【Alkoholno Piće】

Pruna Gin プルナジン (セルビア初のジン)
Rakija ラキヤ (セルビアのフルーツブランデー)
Crno, Belo , Rose Vino ツルノ、ベロ、ロゼ ヴィノ (モンテネグロ産ワイン、赤・白・ロゼ)

準備の様子からご紹介します。

パンはセルビアのパン「ポガチャ」を焼きました。
料理教室の先生に教わったレシピ。
イーストと牛乳を混ぜて発酵させます。


左は強力粉にベーキングパウダー。右はヨーグルト、ミルク+イースト、水、オイル。
こちらを混ぜてこねます。


こんな感じ。窓際に置いて発酵させます。
ネマニャは日当たりが良いのでパン生地の発酵には最高の場所です。


1時間も経つとこんなに膨らみます。


生地を小分けして、


伸ばして、クリームチーズ+バターを塗り


くるくる巻きます。


丸めた生地を耐熱皿に並べ、卵黄を塗り、ゴマを振って焼きます。


焼きあがりました。外はカリッと中はフワフワで美味しいのです。


食後のお茶用の小菓子作り。
セルビアで有名なビスケット「プラズマ」を使用してマカロンを作ります。
セルビアの料理本がお手本。



材料はこちら。卵白、クルミ、砂糖、砕いたプラズマ。


卵白と砂糖でメレンゲを作り


砕いたクルミとプラズマを混ぜます。


 絞り袋でプレートに絞ってオーブンで焼きます。


ホワイトチョコを溶かして、バター、生クリームを混ぜます。


焼きあがったマカロンを冷やしてチョコを絞ります。


マカロンでサンドしたら出来上がり。


小菓子用のチョコレートも作りました。
セルビアの国旗をモチーフにし、カカオバターで色付け。


 モールド(型)の裏から見るとこんな感じです。


中のガナッシュにはセルビア産チェリーを使用しました。


デザートにもプラズマを使用。
セミフレッド(アイスケーキ)を作りました。


材料はこちら。全卵、卵黄、砂糖、粉にしたプラズマ。プラズマ、チョコ、セルビア産チェリー、生クリーム。


全卵、卵黄、砂糖を混ぜて


湯煎しながら10分間攪拌し続けます。
割と根気がいる作業です。


生クリームも7分立てくらいに攪拌し、湯煎にかけた卵クリーム、プラズマの粉と混ぜ合わせます。


プラズマとチョコは砕きます。


生地に混ぜます。


型に流して冷凍庫で固めます。出来上がりは後ほどご紹介します。

セルビアのおもてなしはとにかく沢山のお料理が出ます。
ネマニャのセルビア料理会もお腹いっぱい召し上がっていただくのがモットー。
食材も大量に使います。
肉&魚以外の材料だけでこんな感じ。これで7名様分です。


時間との勝負!朝早くからあれこれ仕込みます。
茄子とパプリカは高温で時間をかけて焼き、皮を剥きます。


300度で1時間焼いたらこんな感じに。



皮を剥いて包丁で細かく切ったら、オイル、砂糖、ヴィネガー、塩を加えて煮込みます。
セルビア料理に欠かせないパプリカのペースト「アイヴァル」になります。


スープは野菜と鶏肉のクリームスープにしました。


私の友人(女性)は自分で鴨丸ごと1羽、毛をむしって調理できる子もいるのですが、私はこの手のリアルなお肉が大の苦手・・・(;・∀・)
余りにリアルすぎて怖い。。。
通常は怖くて調理できないのですが、美味しいスープを召し上がっていただくため!と今回は頑張りました。


野菜のスープで丸ごと煮ます。


3時間ほどじっくり煮たら身を取り出して分解作業。



綺麗な身だけ取り出して鍋に戻します。


クリームなどで味を整えたら出来上がりです。

サラダの材料も準備。野菜、卵、ツナを使用します。


レイヤーに重ねて仕上げていきます。


メインのお肉料理に使用するミートソースを煮込み中。
白ワインで煮込みます。



こんな感じで朝から準備に追われてしまい、時間ギリギリにお料理の仕込みがなんとか完成。

慌ただしくお席のセッティングをし、お客様をお迎え。
25日はカウンター席で7名様、26日はテーブル席で8名様にご参加いただきました。
両日ともお料理に加え、セルビアのジンとラキヤがそれぞれ1杯ずつ、そしてワインは赤、白、ロゼと飲み放題。
ワインはモンテネグロ産でご用意しました。

ここからはご参加のお客様方が撮影してくださったお写真。
S様、R様、G様、S様、沢山のお写真ありがとうございます!


ワインたち。


セルビア初のジン「プルナ」。ストレートやロック、ソーダ割りなどお好きな飲み方で。


ラキヤは専用グラスのチョカンチチで。
今回はセルビアの友人が持ってきてくれたドマチと呼ばれる自家製のラキヤもお客様にお味見いただきました。
日本でドマチラキヤが飲める機会はなかなかないので、わざわざセルビアから持ってきてくれた友人に感謝です。


S様、お写真ありがとうございます!



たまたまこの会の直前に来日したセルビアの友人からのお土産。
自家製のイチジクのコンポート。
セルビアではコンポートやジャムなど甘いものをスプーン1杯とお水を一緒に出すのが歓迎の意味とのこと。
そこで今回はこのコンポートを使わせていただきました。



ジンをウェルカムドリンクでお楽しみいただきながら、【メゼ】と呼ばれる前菜の盛り合わせを召し上がっていただきました。


今回メゼにご用意したのはセルビア産のサラミ&チーズ。イタリア産のプロシュート、そして自家製のパプリカのペースト【アイヴァル】です。




このアイヴァル、セルビアの食卓には欠かせない必需品。

今回お見えいただいたゲストはいつもお世話になっているネマニャのご常連様に加えて、セルビア人の先生に英語を習っていらっしゃる方や、セルビアの踊りを長く踊っていらっしゃる方、元在セルビア日本国大使の角崎様と、角崎様の奥様でセルビア日本音楽交流推進の会の代表を務めていらっしゃる悦子様にもお見えいただきました。

セルビアに長くお住まいになられたいらした角崎ご夫妻様にセルビア料理をお出しするのはとても緊張したのですが、悦子様に「このアイヴァル美味しいわ。セルビアからお友達が持っていらしたの?」と尋ねていただいたので「私が自分で作りました。」とお答えしたところ、「とっても美味しいからてっきりセルビアのものかと思ったわ!」とおっしゃっていただきました。
これ以上ないお褒めのお言葉をいただき、とても嬉しかったです!



ちぎりパンのスタイルにしたパン【ポガチャ】も好評でした。
私自身も大好きなパンで自分でもしょっちゅう焼いて食べています。




時間をかけてお作りしたスープ【ベラ・ピレツァ・チョルバ】。
こちらも「美味しい!」と大好評。
初日にいらしたお客様は全員お替りしてくださり、多い方は2回もお替りしてくださいました。とても嬉しかったです。



中にはチキンがたっぷり入っています。


サラダは【ミモザサラタ】。ロシアなどでもよく作られるサラダです。
春の訪れを告げる花、ミモザをモチーフとしております。



様々なレシピがあるのですが、私はセルビアのレシピを元に自己流のマヨネーズクリームを作り食べやすくお作りしています。

表面は卵の黄身とハーブでミモザをイメージして可愛らしくデコレーション。
お出しした瞬間、特に女性のお客様は「わー、可愛い!」と喜んでくださるので、作り甲斐があります。



セルビアには海はないので、魚料理は川魚が多いです。
今回は美味しそうなアトランティックサーモンを仕入れたので、シンプルにソテーにしました。サーモンに添えたディルソースはセルビアの友人のお母様がよく作られるレシピを教えていただいたもの。
季節のものを使いたかったので、付け合わせにはセルビアの調味料で味付けした菜花のソテーを添えました。



後日ご参加されたお客様に「鮭美味しかった!持って帰りたかったです。」と仰っていただき本当に嬉しかったです。


お肉料理は最近ネマニャでもよくお出ししているズッキーニの肉詰め【プニェネ・チクヴィツェ】を。
耐熱皿2つ分焼きました。



この時点で既に「お腹いっぱいでもう無理・・・」な方も。
ネマニャのセルビア料理会は持ち帰りもOKなので、食べきれる分だけお取りいただき、残った分は希望者の方にお持ち帰りいただいています。


素材の味を活かすように、セルビアのレシピに基づきながらも調味料の量など少し調整して上品な味に仕上げるのが目標。
お客様に「どれも薄味で日本人好みの上品な味ですね。」「素材の美味しさがよくわかってどれもこれも美味しかったです!」など嬉しいお言葉をいただき、とっても励みになりました。



皆様「もう無理!お腹いっぱい!」とのことでしたが、甘いものは別腹。
デザートはプラズマ・セミフレッド(アイスケーキ)。
赤ワインで煮込んだセルビアのチェリーソースをかけていただきます。



私もお客様がお帰りになられた後で自分へのご褒美おやつとして食べました。
酸味が強くて味が濃いセルビアチェリー、大好き!


そしてセルビアのお茶と小菓子。
セルビアの国民のおやつと呼ばれるビスケット「プラズマ」を使用して作ったマカロンと自家製のチョコレート。


チョコはセルビアの国旗の色を再現しております。
上から赤、青、白。それぞれ「尊い血の犠牲」「澄み渡る空」「まばゆく輝く光明」を象徴している国旗です。
本当なら双頭の鷲も描きたかったですが、私の画力では無理・・・。
チョコの中のガナッシュにもセルビア産チェリーを使用しています。




パン、サラダ、スープ、お肉料理など沢山余ったので、両日ともパックに詰めてお客様方にお持ち帰りいただきました。

ご参加いただいた皆様に後日ご連絡をいただき「今日のお弁当は昨日持って帰ったセルビア料理です!」とか「お腹いっぱいで今日の夜9時まで何も食べれませんでした(笑)」とか「初のセルビア料理、とっても楽しかったです。そして量は想定外でした。」とか「第4回目も楽しみにしています。」とか「次回も絶対行きますね!」とか。
楽しい嬉しい感想を沢山いただきました。

こんな感じだった「セルビア料理を食べる会」。

なるべく出来立てを召し上がっていただきたかったので、調理に時間がかかりお出しするタイミングが遅くなってしまったり、一人でのサービスのため行き届かない点が多々あり、ご参加のお客様方にはご迷惑をおかけしたにも関わらず上記のような温かいお言葉を沢山いただきました。
とても嬉しかったです!ご参加いただきました皆様本当にありがとうございました!

まだまだお料理もサービスも反省点だらけで、改善点が山ほど。課題も沢山見つかりました。
今後も色々なセルビア料理にチャレンジして、また皆様に少しでもお楽しみいただけるような会を開けるように頑張ります!

毎回「お料理の量少なくないかな?もう一品作ろうかな?」と不安になります。
そうするとお客様方には「久美子さん、量間違えているから!そんなに食べれません!」と笑われます。

そんなお話を今回もしていたところ、角崎悦子様に「これだけの量でまだ足りないかなって不安になるなんて、すっかりセルビア人ね!(笑)」と仰っていただきました。
このお言葉がとても嬉しかったです。

私が知っているセルビアは私のセルビアの友人を通しての世界なので、左程セルビアに詳しい訳でもありませんし、セルビアのごく一部、わずかな世界しか知らないと思います。

それでも今まで出会ったセルビアの方々、大切な友人、美しい風景、美味しいご飯、セルビアの文化、そして店主と私にとって大好きな存在であり大切な友人でもあるセルビア出身のヴァイオリニスト、ネマニャ・ラドゥロヴィチさん。

こういったすべてのものを通して私が大好きになったセルビア、日本ではまだ馴染みがないセルビア。
とても素晴らしくて素敵な国だということを、私の拙いセルビア料理を通してお一人でも多くの方にお伝えすることができれば、セルビアを知っていただくきっかけのひとつになればと思っています。

今回ご参加いただいたお客様にも「俄然興味が出てきました。セルビアに行ってみたいです!」と仰っていただいたのも嬉しいお言葉でした。

そんな思いを持ちながら、これからも美味しい楽しいセルビア料理を作っていきたいなと思います。

次回「セルビア料理を楽しむ会」は夏頃に開催できれば良いな。
このブログを読んで「あれ?ちょっとセルビア料理に興味が出てきたぞ・・・」なんて皆様、次回は是非ぜひご参加くださいませ♪

今回ご参加いただきました皆様には心より感謝しております。
本当にありがとうございました!